Hang in the US MARKET

日本の将来を悲観して、あえて米国市場で頑張っています

現在のポートフォリオと今後の見通し

 1.はじめに

2018年も後半戦に入りました。個人的にはファクトセットなどが出している今後の利益成長率予想を見る限り、米国株は2018年1月末がピークだったと思っております。今後は相場も何かにつけてボラリティが高くなると思いますので、短期的な流れに惑わされないためにも、ここで現在の私のポートフォリオについて、今後の見通しをまとめておきたいと思います。なお、私の投資スタンスは中長期投資になります。

2.現在の保有株状況と収益率

 

 

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↑ブログでは小型成長株をメインに取り上げていますが、保有株の28%は石油株です。

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↑私のパフォーマンスの状況です。自慢できる成績ではありませんね(笑)。

 

原油価格が$50を切り始めた2015年10月からエクソン株(XOM)を買い始め、昨年はBPを買いました。その後原油価格は結構上昇し、BPは目論見通りの利益を上げていますが、エクソンは全然駄目です。シェールオイル企業を潰すために原油価格の下落を増産で補うチキンレースが失敗に終わって、OPEC諸国が協調減産が一番儲かると学習してくれたため、今後も原油価格は現在の価格前後で安定すると思いますので、引き続き保有していきます。現在は他のグロース株が下げた時に上がったりしてスタビライザー的な役割をしてくれています。

 

もう一つ特筆しなけらばならないのは、ドイツ銀行(DB)ですね。昨年1兆円にのぼる増資に成功した後に底値だと思って買い始めましたが、その後改革が上手く進まず低迷しており、株価も更に40%以上下がっております。個人的にはここが底だと思っていますので、投げずに保有を続けております(投資本によく書いてある駄目なパターンですね、笑)

 

3.特に期待している銘柄

(1)Amazon(AMZN)

Amazon保有している理由は今後の利益成長を期待しているからです。

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↑2018年Q1の決算で示された各セグメントごとの売上成長率です。

オンラインセールス(ピンク)の成長率は低くて、それ以外のセグメントの成長率が断然高いのが特徴です。

 

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↑私が勝手に予想した3年後(2021年Q1、右側)の営業利益予想です。

3年後には営業利益率が3.7%→11%まで上昇すると予想しています(笑)。

各セグメントごとの利益率が公表されていないので、自分で想像するしかないのですが、各セグメントごとの成長率を過去の推移から見て今後3年間を予想して、計算してみました。大きく外すと自分が損をしますので一応、控えめに予想してあります。

 

現在のAmazonの株価は割高感があって上値が重い展開が続いており、今後の決算次第では大きく調整する展開もあるかと思っています(Amazonはかつて予想を大きく下回るEPSを出して何度も投資家を失望させて来た)。そんな時に保有し続けるかどうかの判断資料となるように、このような予想を立てています。

 

ちなみに、3年後私の予想どおりになったら営業利益は今の5倍になります。一応、以下の私のAmazon3部作のとおり、ある程度勉強した上での予想となりますので、無茶苦茶な予想ではないと思ってますがどうなるでしょうか(笑)。

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↑週足チャート

(2)ロク(ROKU)

動画ストリーミングプラットフォームでAmazon Fire TVやGoogle chrome castを押さえて全米シェアNo1をキープしているROKUです。

ですが、AmazonGoogleがライバルですので、投資家の期待感が低くGurufocusで見た現在のPERは17倍です(2018年7月7日現在)。

usmarket.hatenablog.com

一つのプラットフォームでネットフリックスやAmazonプライムビデオなど沢山の動画が見れるのですが(もちろんそれらは有料)、ROKU channelという無料チャンネルを作ってTVのように動画広告を途中で流すチャンネルが大きな収益源となってきており、以下の業績を見ると期待感が高まります。

 

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↑アクティブアカウントの推移

 

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↑ストリーミング時間の推移

 

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↑ユーザー当たりの売上の推移

 

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↑週足チャート。IPO後の新高値を奪還すべく上昇中。

(3)アビオメッド社(ABMD)

画期的な新製品(インペラというカテーテル型の人工補助心臓)で業績が大きく伸びている人工心臓の老舗企業です。

www.abiomed.com

↑インペラとはどんな物か知りたい方はこちらのHPに動画がありますので、ご覧になって下さい。

usmarket.hatenablog.com

心筋梗塞などで倒れた時など、心臓の手術の際に使用されます。

現在はアメリカとドイツで主に使われています。日本では今年から本格的に販売されています。ドイツ以外の西欧諸国や中国、インドでも保健当局から承認は得られていますので、まだまだ売上は伸びると思いますが、その分投資家の期待も高くPERは165倍です(2018年7月7日現在)。このタイプの人工補助心臓をアビオメッドが発表したのは2008年頃ですが、その後ライバル製品が現れないのが不思議です。構造は単純そうですが意外と難しいのかもしれませんね。

 

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↑業績の推移です。売上はもとより営業利益率が伸びてます。

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↑過去5年間と1年間の各成長率です。素晴らしい成長率です!

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↑割高な株価ですが、私はこのように過去の成長率から5年後のEPSを予想して、そこに控えめなPERを掛けて株価を予想してリスクとリターンを計算した上で今年の4月に買いました。その後素晴らしい決算を発表して株価がさらにブレイクし、もっと自信持って買っとけばと後悔しております(笑)。

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↑週足チャート

4.その他の銘柄について

(1)ニュータニックス社(NTNX)

企業のITインフラ関連のハードとソフトを提供している会社で、以前はHyper-Converged Infrastructureと呼ばれる仮想化のソフトをセットにした機器をメインで販売していましたが、利益率低下を嫌ってソフトメインのSaaSへシフトし、利益率が向上してきました。他のSaaS企業と比べて成長している割にまだ割安感があるので買いました。

usmarket.hatenablog.com

↑前回の決算内容は良くなかったですが、Conference Callによると半年ごとのプロジェクトを敷いているようなので次回の決算に期待してます。

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↑日足チャート

(2)スプランク(SPLK)

私の師匠がスプランク安いよねと言っていたので、昨日のタイミングで買いました(笑)。PSRで10.6倍です(2018年7月7日現在)。

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↑日足チャート、ボックスの下限を形成したと思い出動しました。

www.americabu.com

↑いつも参考にさせて頂いているアメリカ部さんの記事によると、セキュリティー分野とデータ分析という今後も成長が期待できる分野でリーディング的な位置にいる企業であり、かつFCFが十分ありますので、相場環境が悪化しても小型グロース株の中では下落耐性があるかなと思って保有しました。

(3)ドイツ銀行(DB)

潰れてEUに大混乱を起こすのではないかと噂されている欧州第2位の銀行ですが、決算内容を見る限りそこまで悪くないと思って保有し続けています。一応この春に3分の1は損切してます。

中国のHNA(海航集団)の王健会長が転落死 ヒルトン、ドイツ銀はどうなる? - Market Hack

↑先日このドイツ銀行の大株主である中国企業の社長が死んだニュースが出た時は、大幅下落するのではないかとドキドキしましたが、なぜかその後、株価は大幅に上昇しました。

 

JPモルガンと中国の銀行がドイツ銀行株を引き受けるとの噂が出たためですが、昨日JPモルガンは否定の声明を出してます。しかし、その後も株価はあまり下がらず結局+3%で引けました。なぜでしょうか?

私の個人的な予想だとそろそろドイツ政府が動くのではないかという期待感が出てきたのではないかと感じてますが、どうなのでしょうか(笑)?

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↑日足チャート

5.まとめ

今後、市場環境が厳しくなると見て、成長分野でリーディング的な企業をできるだけ安く買うことを心がけています。Amazonとアビオメッド社は、今後の利益成長を自分なりにシュミレーションして割高でも買いました。ボラリティが高くなると自分の信念が問われますので、振るい落とされないためには、これから増々企業分析の努力が大事になってくると思います。

 

また、キャッシュポジションを一定割合持つことも心がけています。今年は貯めた日本円もドル転せずにとってあり、今後大幅な円高が来た時にドル転しようと思っています。キャッシュがあると相場が大きく下げた時に「買い場が来た!」と思えて、精神衛生上、非常に助かります。

 

まあ、こんな感じで成長株に偏らないように、不景気にも強いと言われる石油株も一定割合保有しつつ、できるだけ安全運転を心がけて、これからも米国株の世界で生き残って行きたいと思います。

 

ここで掲載している業績や予想の数字は間違いがないよに気をつけていますが、絶対ではありません。投資は自己責任でお願いします。