空売りしなくても、空売りのタイミングを知っておくことは重要
1.はじめに
株で一番難しいのは、売って利益を確定させるタイミングです。私は昨年の7月の段階で一旦すべて利益確定させました。その時は、私の中で十分満足できる利益がでたのですが、一旦売ってしまうと、再エントリーのタイミングが難しくなります。その後、まさかのトランプ大統領の誕生で株安円高になると思って、為替ヘッジの目的で、FXでドル売りしたら逆に動いてドル安になるし、米株相場もしばらく様子みてからエントリーしたので高値で買うことになり、今年の成績はパッとしません。
よって、売る時は多少含み益が減っても十分見極めてから利益確定したほうがいいと思います。
2.売るタイミングはテクニカル分析の知識が必要
テクニカル分析が好きな人は多いと思います。特に日本株に比べて情報が得にくい米株はテクニカル分析が助けになるケースが多いと思います。決算発表で良さそうに思えても株価が下がっていれば、先行きにたいして懸念する材料があったということです。自分でその材料が見つけられなくても株価の動きだけで判断して売って、助かる場合があります。
しかし、私はテクニカル分析は苦手です。自分がテクニカル分析が得意か不得意かを判別する方法は、米株のテクニカル分析の本でバイブルである分厚いこの本を最後まで読めるか、そして何回も読めるかが試金石になると思います。私はベットの枕元に置いて寝る前に読もうとしましたが、残念ながら途中で挫折しました。
3.大きく下落する前兆の典型的なパターン
テクニカル分析の本で私が最後まで読めた本はこの本です。
最後まで読むことができた理由は、空売りのタイミングのチャートパターンが少なくて覚えやすかったからです。
GEの日足チャートを例に、オニールの空売りのタイミングを説明します。GEは昨年の12月20日に株価$32.39でピークを付けました。その後年が開けて1月20日(1のところ)の決算発表で売上が予想以下、ガイダンスも引き下げられたため、大きな出来高を伴って(赤矢印)50日移動平均線を割り込みました。ここが警戒すべき最初のポイントになります。
ただ、2番で一旦盛り返してきましたが、50日移動平均線で跳ね返され、3番、4番と再アタックしてますが、いずれも50日移動平均線がレジスタンスラインとなってしまってます。そして、とどめは5番です。
5番は1Q2017の決算発表の時でした。EPSも売上も予想を上回り、決算発表直後はプレマーケットで株価も上がってました。それが時間が経つにつれて株価が下落し始め、終わってみれば大きな出来高を伴った大幅な下落で、これが今振り返ってみると売りの号砲でした。GEはリストラクチャリング中で、決算の中身を吟味するのが難しく、何が悪かったのがよく分かりませんでした。SeekingALPHAのサイトのコメント欄を見ても、本場のアメリカ人も混乱していたのが伺えました。
↑今は無残なGEの株価
これははオニールの空売り練習帳p63に出ている代表的な空売りのタイミングのパターンです。
4.今、チャート的に心配なのがAmazon
Amazonは純利益はともかく、今後もどんどん売上を伸ばして成長していくのは間違いないと誰もが思っていると思います。
しかし、チャート的には印を付けた所の大きな出来高を伴った下落後は、50日移動平均線あたりをウロウロして微妙な感じです。
だた、今はまだポジションを解消するタイミングではないですが、50日移動平均に跳ね返されで、出来高を伴った大きな下落が生じた時は、ポジション解消を考える時かもしれません。そして、それは相場を引っ張ってきた先導株の一つが崩れる時ですので、米株相場の転換点を表しているかもしれません。
5.まとめ
日本株に比べて情報が得にくい米株は、株価の動きから判断するテクニカル分析は時には非常に有用だと思います。ただ、テクニカル分析は色んなパターンがあるので、好きじゃないとなかなか覚えられないです。よって、ファンダメンタルズも見て買う人は基本的なパターンを知っていればOKだと思います。その基本的なパターンの一つに空売りのタイミングも入っていると思います。
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