年末までの投資戦略 損益レシオを2:1にするのが大事
(1)年末までの見通し
利上げ
9月上旬に発表された8月のISM製造業景況感指数や頼みの個人消費に関するISM非製造業景況感指数及び小売売上高が予想よりも悪くて、米国経済の減速懸念が生じましたが、先に発表された8月の消費者物価指数(コア)は前年同期比+2.3%で物価は上がってますね。
住宅関連指標のメインである8月の中古住宅販売件数も前年同月比では7ヶ月ぶりのマイナスでしたが、価格は中央値が前年同期比で+5.1%で上がってます。
よって、当初の予想通り12月の利上げの可能性は高いと思います。
大統領選
以前は、クリントン氏で間違いないだろうと思ってましたが、最近はどちらが大統領になるか、さっぱり分からなくなりました。ある経済研究所がトランプ氏の公約を検証したところ、米経済はリセッション入りするとの予測も出ているようです。トランプ氏が勝ちそうになれば、株価は下がる可能性もあります。
月曜日の大統領候補テレビ討論会に注目 過去の経験則では、相場が下がればクリントンは勝てない? - Market Hack
失業率が下げ止まれば株価はピークアウト?
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9月12日の日経の記事に気になることが書かれていました。
過去の失業率と株価の関係をグラフAで見ると、失業率(3カ月移動平均)の低下傾向が止まる、つまり移動平均が横ばいになると、その後に米株価が下落している。
今年に入って失業率の3カ月移動平均は低水準のままほぼ横ばいの動き。8月は4.9%と7月(4.8%)よりわずかに悪化した。わずかな変化であり断定はできないが、このまま失業率の横ばい・反転が続くようだと、米景気後退と株価下落に対する警戒を強める必要がある。
景気が後退するかどうかは分かりません。賃金が上昇すれば、米景気はまだ上がると思います。また、次の大統領はどちらがなっても財政出動が期待できます。
ただ、株価のバリュエーションはすでに高いですので、株価を更にぐんぐん上げるほど、米経済が成長するかは疑問です。人は一度痛い目に合うと学習して、財布の紐が固くなりますからね。
(2)今後の投資戦略
S&P500の週足チャートです。
昨年の利上げ前の株価の推移を振り返ると、8月のチャイナショック後に株価が回復した後は、ボックス圏内の動きでした。
今年も同じような展開になれば御の字だと考えています。
よって、赤矢印の所のような急落局面で買って、ボックスの上限で売る投資戦略で行こうと考えています。
(3)損益レシオが大事
昨年のパターンで行くと、ボックス圏の幅は5%程度ですので、面白みがないと思う方もいらっしゃると思いますが、10回トレードして勝率5割、そして利益率6%、損失率3%でこなせば、複利のリターンは14.92%になります。利益率8%、損失率4%なら複利のリターンは19.8%になります(売買手数料は考慮してません)。
(参考図書「ミネルヴィニの成長株投資法」p371)
損益レシオを2:1にするのが肝ですね。こう考えると、難しい局面でも勝負しようかなという気になります。